シングルマザーの勇気と情熱

「母として」から、「自分らしく」へ。2019年、気球に乗り換え、さあ出発!

健康

完熟ドミノ返し

翌日はまた、〈なごみ・やすらぎ〉とはほど遠い日となった。会社を「休職」している状態のため、生活継続のために傷病手当の申請といった雑多な事務手続きをくぐらねばならず、それらの書類を受けとるため、昼下がりのカフェで勤務先の事務担当者と会ったの…

column【通院治療に必要なもの】

体に異変を感じてから10カ月――検査つづきでまだ本格治療には至っていないが、日本での通院治療についてここまでで感じたこと、必要だったものについてまとめておきたい。 1.服装 サンフランシスコで妊娠・出産のほか、怪我や手術等で多々病院通いをした経…

患者の一番長い日

つぎの検査日は本当に、人生でもっとも来てほしくない日の1つだった。腰の引けるメニューが、計画表の上に目白押しにならんでいる。まるで出場したくない種目ばかりの運動会のプログラムをながめているような気分。中でも一番回避したかったのは「骨髄穿刺…

五次元世界の祭り

日曜日、早起きして、さゆりが〈命の電話〉担当となっていた友人TK嬢とゴルフの朝練へ。このところにわかに、この友人はさゆりの命綱でもある、と認識するようになった。人間、自分より凹んでいる人が近くにいると、がぜん奮起して何か力になれないかと張り…

アジカンな夕べ

病とパワハラのダブルパンチで休業を余儀なくされて早2週間――人間とは(動物とは⁇)不思議なもので、毎日を罫線のないキャンバスに「自由に」描ける時間を与えられたというのに、自然と定期的に「通う」ところが生まれてくる。 さゆりの場合、その1つが、…

あおいくま〈New Version〉

長らく「お会いしたいですね」とたがいに綴り合っていた人が、東京近郊の地で開かれる研修会の帰りにかけつけてくれることになった。――以前、広報を担当していた医療機関で直属の上司だったK氏である。 ふだんなかなか会う機会がなくても、心が弱ってくると…

通じ合う心

叔母の作品が日展の書部門に入選した。招待券を送ってくれたので、これは見にいかねばと、商社時代のF先輩を誘い、六本木の国立新美術館へ。 このツアー、直前になって道連れがもう1人ふえた。さゆりはその前後、恋人と別れたばかりで「時々心がざわつく」…

病気の国籍

帰国以来、半年に1度の割合で定期検診のため「参拝」している乳腺外科医のP医師は「一見のらりくらりとした切れ者」(まさに名優、緒形拳演じる大石内蔵助!)といった感じの人物だが、瞳の奥にともる光がほんとうにやさしくて、診察室にとびこんだだけで胸…

NK細胞増殖作戦

先日、弟のバースデーに「お誕生日おめでとう」とメールを送ったら、「ありがとう。40+〇歳になりました」と返事がかえってきて、思わず飲みかけのコーヒーにむせてしまった。私が大学に入ったとき、まだ小学生だったのに……いくつになっても(尊敬もする…