シングルマザーの勇気と情熱

「母として」から、「自分らしく」へ。2019年、気球に乗り換え、さあ出発!

植物

世紀の花

年に一度、遠方から「詣」のようにやってくる友がいる。6月に海外から――そして7月に現れるのは大阪の友である。 (さて、今年はどこへ案内しよう…) 上京の知らせを受けとった日から、あれこれと案内場所を思案する。もちろん、主要目的はたがいの近況報告…

人生ゲームー令和版-

時は進み、令和の夜明けを目前にひかえた週末―― 保育園時代のママ友の家で、受験をおえた慰労会が開催された。出席者は、おもてなし役のAK夫妻と息子のY君、さゆりとテラス、それに、同じくシングルマザーのTM嬢と息子T君の計3家族7名。LINEでは親同士、子…

五次元世界の祭り

日曜日、早起きして、さゆりが〈命の電話〉担当となっていた友人TK嬢とゴルフの朝練へ。このところにわかに、この友人はさゆりの命綱でもある、と認識するようになった。人間、自分より凹んでいる人が近くにいると、がぜん奮起して何か力になれないかと張り…

ポッシブルなミッション

朝、「行ってきまーす」と大荷物をしょって出ていったテラスが数分後にもどってくるなり、「たいへん、体育着がない」という。「えーどこだろう。干した記憶がないから、今まわしている洗濯機の中かな」とこたえると、「そんな~。じゃ、あとで学校のくつ箱…

通じ合う心

叔母の作品が日展の書部門に入選した。招待券を送ってくれたので、これは見にいかねばと、商社時代のF先輩を誘い、六本木の国立新美術館へ。 このツアー、直前になって道連れがもう1人ふえた。さゆりはその前後、恋人と別れたばかりで「時々心がざわつく」…

NK細胞増殖作戦

先日、弟のバースデーに「お誕生日おめでとう」とメールを送ったら、「ありがとう。40+〇歳になりました」と返事がかえってきて、思わず飲みかけのコーヒーにむせてしまった。私が大学に入ったとき、まだ小学生だったのに……いくつになっても(尊敬もする…

難を転じる

さて、難題の1つ、家族への告知である。 さしずめ知らせることを検討しなければならなかったのは、娘テラス、父、妹……このうち父と妹には検査を受けた段階でそれとなく「前振り」をしておき、高齢だが現役医療者の父には、診断結果が出た時点でショートメー…

運命の電話

S病院のT医師から電話がかかってきたのは、職場での苦悩をY氏に打ち明けた翌日だった。すでに不眠その他の症状が噴出しており、心身ともに墜落直前の水面ギリギリ飛行状態……まさに「泣き面に蜂」といったタイミングである。 第一報は、留守番電話メッセージ…